コンタクトレンズとの比較

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コンタクトレンズとの比較  
矯正方法 メリット デメリット
メガネ
安全
近視の度数によってレンズを換えることが出来る
スポーツ時に邪魔
不同視が矯正出来ない
外見上不利
コンタクト
近視の度数によってレンズを換えることが出来る
角膜内皮細胞が減少する
手入れが面倒
充血・異物感などがある
お金がかかる
レーシック
メンテナンスが不要
(手術後1週間の点眼のみ)
スポーツ・趣味・旅行などに便利
視界がクリアになる
メガネなどによる頭痛がなくなる
一度手術したら元に戻せない
夜間・暗所で見づらくなることがある

コンタクトレンズの費用

長期に渡ってCLを装用した場合の生涯費用を試算してみると、ソフトコンタクトレンズは通常両眼(2枚)で4万円前後になり、早ければ2年で、遅くとも4年までに交換する必要があり、10年では約20万円〜40万円(2年から4年交換)、20年では約80万円の費用となり、さらにケアコストが追加されます。ハードコンタクトレンズはソフトコンタクトレンズよりもうまく使用すれば安く済ますことができますが、ソフトコンタクトレンズ同様に傷、破損、紛失により20年ではソフトコンタクトレンズと近い費用になります。また、最近よく使用されている使い捨てのコンタクトレンズでは、1週間連続装用の物を1年間使用した場合で6万円前後、10年で60万円を越える費用が必要となります。
これにコンタクトレンズの検査診察費用も加算されるとコンタクトレンズの生涯費用は決して小さいものではありません。

以上のように価格の面、また安全性の面からもより良い生活の快適性を求めるのならば、レーシックも一つの選択肢として十分考えても良いと思われます。
 
コンタクトレンズの障害

コンタクトレンズは1000万を越える人に使用されており、現在、屈折異常の矯正方法として広く一般に知られています。最近、コンタクトレンズも改良を重ね、使い捨てや頻回交換などで安全性が高められていますが、コンタクトレンズは眼に対して異物である以上、どんなに優れた物であっても使い方が不適切であればアレルギーや角膜に傷がついたり、雑菌が入るなどの眼障害を引き起こします。 最近注目されている長期的障害の中で、角膜の最も内側にある角膜内皮細胞が障害を受けていることが分かってきました。ある特定の人に障害が強くみられ、障害がひどい場合は、進行して角膜が濁ってくることもあります。しかし、何十年と経過しないと分からないこともあり、自覚症状がないだけに恐いものがあります。

コンタクトレンズ
〜角膜には酸素が必要〜

コンタクトレンズは角膜という眼の表面の黒目の部分に直接のせるレンズです。角膜も体のほかの器官と同様に酸素を必要としており、もし、酸素が足りない状態が長く続くと角膜の細胞がどんどん死んでしまいます。しかも、この角膜の細胞は一度死んでしまうと新しくつくられることはありません。角膜の細胞は角膜全体に栄養を行き渡らせる役割をしており、栄養が不足すると、透明だった角膜がどんどん白く濁ってしまいます。このように角膜はいつも酸素と栄養を必要としているわけです。しかし、コンタクトレンズを角膜の上にのせると、角膜が空気に直接触れずにコンタクトレンズ越しに酸素を得ていることになります。

最近のコンタクトレンズは酸素透化性が高いものが多く、かなりの程度の酸素を得ることができるのですが、それでも裸眼の状態にはかないません。コンタクトレンズを何年も使用している人は、コンタクトレンズをしていない人に比べ、角膜の細胞の数が少ないという報告もあります。ですから、装用時間は医師の許可よりも長くならないようにして、コンタクトレンズを選ぶときはできるだけ酸素透化性の高いものを選んだ方がよいでしょう。

ソフトと八ード、どっちがいいの?
〜コンタクトレンズには、ソフトレンズとハードレンズがあります〜

ソフトレンズでは、最近は一日で使い捨てタイプのコンタクトレンズや、一週間から二週間で新品に交換するタイプが主流になっており、以前のように同じコンタクトレンズを何度も洗って使うタイプは主役を奪われる形となりました。やはり、その都度、新品のコンタクトレンズを使う方が清潔であり、感染症の危険は少なくなります。ただ、せっかく清潔に使うための使い捨てコンタクトレンズを、使用期限を守らずに使うのは、絶対にいけません。

もともと使い捨てでの使用を前提に設計されていますので、酸素透化性や洗浄後の清潔度などは連続装用のハードレンズより劣ります。そのようなコンタクトレンズをもったいないからといって使い続けると、重症な感染症になり、大切な角膜を傷めることになります。実際、使用期限を過ぎたコンタクトレンズを装用し続けて角膜炎になり、角膜が真っ白に濁って、非常に痛い思いをされた人がたくさんいます。

一方、ハードレンズでは、ソフトレンズよりもバイキンが繁殖しにくく、酸素透化性も高いものが多いです。しかし、装用感がやや劣るという欠点もあり、たとえ連続装用のものでも専用のケア用品で洗浄する必要があります。レンズケアが面倒ならば、メガネを使用するか、近視矯正手術をお考えになった方がよいかもしれません。

レンズの交換時期は?

使用頻度や使用方法などによって異なりますが、通常型のソフトレンズは約一年、ハードレンズは約二年で交換した方がよいでしょう。それ以上使用することはコンタクトレンズの性質上よくありません。すなわちコンタクトレンズ表面に傷がついていたり、除去不可能な蛋白などの汚れが付着していたり、酸素透過性も低くなっているので、必ず取り替えるようにしましょう。
 
『コンタクトレンズ医療の問題点』  (愛知県半田市 斎藤眼科 院長 斉藤 裕)

斎藤眼科 院長 斉藤 裕最近、コンタクトレンズを購入された方が目の異常を訴え、眼科を受診するケースが増加しています。現在、国内のコンタクトレンズ使用者は、約1300万人(日本コンタクトレンズ協会調べ)に達しており、今後、さらに使用者が増加することが考えられます。そこで、現在のコンタクトレンズ医療の問題点について考えてみます。まず、コンタクトレンズを処方する側の問題です。コンタクトレンズは「医療用具」のため、販売する際、必ず検眼処方は医師がすることが義務付けられていますが、眼科を専門とする医師以外でも処方することができます。問題は、眼科の経験のない医師が処方したケースで、以下のようなトラブルが報告されていることです。


専門外医師によるトラブル事例
1. コンタクトレンズのカーブが目に合わず、角膜に傷がつき視力障害を起こした。
2. 角膜に障害が認められるのに、それに気付かずコンタクトレンズを処方し、視力低下を起こした。
3. 細菌性の感染症にかかっているのに、コンタクトレンズを処方されたため、炎症が悪化した。
4. 度数の違うコンタクトレンズを処方されたため、眼精疲労、強度の頭痛を訴えた。
などです。


次にコンタクトレンズを使用する側の問題です。コンタクトレンズのケアがきちんとできないために、目に次のような障害が多発しています。

使用する側の問題
1. 面倒くさいからコンタクトレンズをつけたまま寝てしまう。
2. 使い捨てレンズなのにもったいないから続けて使用する。
3. 目が乾いたからコンタクトレンズを口でなめて使用する。
4. 保存液が高いから水道水で洗浄する。
5. カラーコンタクトレンズを友達同士で使い回す。

などです。
使用する側がコンタクトレンズは安全なものではなく、使用方法を誤ると目に障害が起きることの認識の欠如があまりにも目立ちます。さらに、最近では安く購入でき、医師にかかる時間が省け、また、医療費もかからない点から、インターネットでコンタクトレンズを購入する人も見受けられ、さらにコンタクトレンズによる目の障害を訴える人が増加することが懸念されます。

コンタクトレンズによる目の障害からあなたの目を守るために、いつも正しいケアに心がけ、コンタクトレンズはいつも清潔に保つことが大切です。また、品質が保証されたコンタクトレンズの購入(オリジナル商品として販売しているコンタクトレンズは避けた方が望ましい)と、眼科専門医による正しい処方および定期的な検査をすることが大切と考えています。
 
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